2008年2月11日月曜日

不遇はフグの味?

かつて「わたしの不遇時代」という連載を担当していた。

現在、各界で活躍する人たちも、逆風、試練にさらされたことがあった。
連載に登場したひとり、「ミスター原子力」と呼ばれた加納時男さんは東京電力副社長から参議院議員に転身した。何度か取材でお会いしたが、いつも元気で明るく、ざっくばらん。そして、特技がオヤジギャグという人なのだ(苦笑)。

不遇時代の取材中もオヤジギャグ連発だった。

「シゲ、不遇はフグの味だよ、アハハハ」

人生の師匠、菅下清広さん(国際金融コンサルタント)からは数年前、「試練が人を伸ばす」「試練こそ人生のこやし」という話を聞いた。阪神のバースが大活躍していたころ、菅下さんは外資系証券で機関投資家の巨額の資金を運用し、「証券界のバース」といわれた。バブル崩壊を未然に察知し、マーケットから資金を引き出し、死屍累々となったマーケットで生き延びてきた人でもある。

彼が本を出したいというので、数年前、お手伝いした。当時、僕は菅下さんを投資のプロだと思っていたが、それは半面にすぎなかった。投資で勝ち続けるためには人生でも勝ち続けないといけないというのが彼の哲学だった。

「ねえ、シゲ、たとえばホームレスになって生活は破綻しているけど、投資だけは勝っているということがあると思うかい?」

数カ月間、菅下さんのオフィスに通って、さまざまな話を聞いているうちに、「この人は人生の達人だな」と尊敬するようになった。なかでも、僕が一番影響を受けたのが「幸せの10か条」である。毎年、手帳に書き写し、時々、読み返している。

①運のいい人と付き合おう
②さわやかな気持ちで1日を過ごそう
③感謝(ありがとう)の気持ちを持とう
④約束を守ろう
⑤欲張らない
⑥目標、志を持とう
⑦人のために働こう
⑧人生の上り、下りを知ろう
⑨ロマンチックに過ごそう
⑩Good Smile いつも心に笑顔を


僕なりに、このうちもっとも大切なのは「ありがとう」と「笑顔」だと思っている。ありがとうと笑顔を忘れないでいると、運のいい人と出会うことができ、ますます運気が上昇、人生を切り開いていけるのだ。
(2004/9/29)

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