2008年2月10日日曜日

さらば美女

この春まで3年近く、大型インタビューページなどを担当していたので、女性タレントの取材が多かった。最初のころは、「これがテレビで見ていた人気タレントか」とドキドキしたものだったが、担当が長くなるに従い、「美人に会うのも飽きた」とへきえきしていた。

なにしろ、相手は10代、20代で40代のおっさん記者とは会話がかみ合わないし、彼女たちはみてくれだけはいいが、中身が伴っているわけじゃないから、発言に深みがない。どうせ取材するなら、山あり谷ありの人生経験から含蓄のある言葉を生み出せる人がいい、と思っていた。

めでたく経済担当に変わってから、取材対象は経営トップになった。美人には、めったに会うことがなくなった。すると、一抹の寂しさがこみあげてきた。「たまには、きれいな人に会いたい」と。人間って、欲張りというか、他人の芝生が青く見えるというか…。

この3年間にインタビューした主な美人タレントは、数えてみると、以下の44人。

八塩圭子(テレ東アナウンサー)
叶姉妹(恋人発覚?)
松本明子(出産後、エッセー出版)
川村ひかる(初舞台に挑戦)
比企理恵(神社ヒーリング)
中村うさぎ(ショッピングの女王)
長谷川京子(女優デビュー)
中山エミリ(初舞台)
有森也実(映画「銀の男」)
片瀬那奈(ドラマ「プリティガール」)
はしのえみ(エッセー出版)
山咲千里(ダイエット本)
中島知子(オセロ)
菊川怜(主演映画)
矢沢心(笑っていいともレギュラー)
国分佐智子(ロッカーのハナコさん)
根本はるみ(Iカップ)
横山めぐみ(真珠夫人)
ベッキー(笑う犬の冒険レギュラー)
平山あや(映画「ラヴァーズキス」)
加藤夏希(DVDと映画)
宮本真希(ドラマ「お義母さんといっしょ」)
矢田亜希子(ドラマ「ホットマン」)
京野ことみ(ドラマ「顔」)
上戸彩(映画「あずみ」)
優香(コスプレDVD)
島谷ひとみ(新曲「元気を出して」)
堀越のり(アニメの声優に挑戦)
長澤奈央(ハリケンジャー)
酒井彩名(映画「バトルロワイアルⅡ」ヒロイン)
綾瀬はるか(ドラマ「幸福の王子」)
竹内のぞみ(音大出身のIカップグラドル)
田丸麻紀(ドラマ「帰ってきたロッカーのハナコさん」)
坂本冬美(衝撃の休養宣言から1年、ついに復帰)
松下由樹(バラエティー「ココリコミラクルタイプ」)
深田恭子(ドラマ「ハコイリムスメ!」)
仲間由紀恵(映画「g@me」)
岸恵子(小説「風が見ていた」)
森下千里(パンチラありDVD)
黒崎えり子(世界一のネイリスト)
大沢あかね(ローティーンのカリスマモデル)
磯山さやか(DVD「見上げてごらん夜の星を」)
森田彩華(ドラマ「エースをねらえ!」)
山口紗弥加(ドラマ「僕と彼女と彼女の生きる道」)

この中で一番、印象に残っているのは仲間由紀恵です。ドラマ「トリック」でアドリブを鍛えられたのか、インタビュー中も、けっこう、こっちに突っ込っこんでくるので、話が弾んで楽しかった。

インタビューの後、撮影に。すると、とたんに神々しいまでの美しさで目がくらみそうになった。

「これがオーラか!」。

芸能人を取材して、初めてオーラを感じた瞬間だった。かつての大物タレントにはオーラがあったといわれたが、僕が会った人気タレントは、気さくで話しやすいけど、近づきがたいオーラを感じさせる人はいなかった。撮影後は、それまでのように気軽に話しかけることができなくなった。できることなら、彼女にもう一度会いたい。

あと2人、将来の「大物女優」として期待しているのが、上戸彩と加藤夏希。

彩ちゃん主演の「あずみ」は酷評もあったが、彼女のアップがスクリーンいっぱいに映し出されると、それだけで引き込まれた。彩ちゃんのアップだけをみたいと思って、この映画を3度見た。

かねてから知り合いだった原作の漫画家小山ゆうさんに「昭和に美空ひばり、平成に上戸彩」と映画を見た感想を送ったが、その気持ちは今も変わりない。

加藤夏希はロボコンのロビーナ役でデビューし、映画「バトルロワイアルⅡ」にも出演していた。最近では「子犬のワルツ」など。上戸彩が天才なら、彼女は女優業の職人。
「バトルロワイアルⅡ」の完成試写の記者会見で、製作途中で亡くなった深作欣司監督の思い出を聞かれ、彼女は「この映画のテーマは命の大切さを訴えること。(命がけで取り組んだ)監督は、その姿で私たちに最後の演技指導をしてくれました」と語っていた。

この言葉に感動して、僕は彼女のファンクラブにも入った。天才と職人が、これからどんなドラマを見せてくれるか、楽しみにしている。
(2004/7/24)

0 件のコメント: