2008年2月11日月曜日

歌手デビュー

昨夜、新人歌手のデビューライブに行ってきた。新人といっても、10代のジャリタレではなく、それなりにしっかりとした人生経験を積んだ女性シンガーである。
彼女の名前はcherry(チェリー)。

知り合ったのは今年初め、仕事関係の知人の紹介だった。
彼女には、見失っていた夢があった。
それは歌手になることだった。
20歳ぐらいのころ、雑誌にスカウトされ、モデル活動などを行っていた。ある人気ユニットのメンバーがひとり抜けることになり、その後任として、彼女に白羽の矢が立った。メジャーデビュー寸前だった。
ところが、いくつかの不運が重なり、ユニットが空中分解してしまう。
いつしか彼女は歌の道をあきらめ、アルバイト暮らしを続けるようになった。
出会ったのは、そんな時期だった。

彼女は、こう繰り返していた。
「自分の人生はいつも中途半端だった。このままだと、わたしの人生は何も残らない。中途半端にしてしまったけど、歌うことが好き。うまくいくかどうかではなく、もう一度、全力で歌と向き合ってみたい」

最初は、酒を飲みながら、フンフンと聞き流していたけど、だんだん彼女の真剣さ、必死さに、こちらもキチンと向き合わないといけないと思うようになった。新聞記者として音楽関係者、芸能関係者にパイプがないわけでもない。とくに、「翼の折れたエンジェル」の大ヒット曲で知られる中村あゆみさんとは、別件の取材で親しくなっていたし、その関係者とも長い付き合いだった。

わたし自身はたいしたことをしたわけじゃない。頼りになってくれそうな人を紹介し、2度ほど、関係者と面談するのに同行した程度だった。

彼女は、みちがえるように変わった。「結果がどうなるか、わたしに歌の才能があるかどうかはわからないけれど、やるだけのことはやってみたい」と目を輝かせていた。ボイストレーニングに通い、自作の曲のレコーディングにまでこぎつけた。先日、弊社のオフィスにも遊びにきてくれ、3曲入りのCDをプレゼントしてもらった。

その彼女のデビューが、昨夜だったのだ。
舞台は、都内のライブハウス。
2、30人入ると満杯といった小さなところだが、彼女の夢はここから始まるんだ。最後列に立って聴いていたわたしも、感無量な気持ちになった。
彼女が熱唱したのは5曲。
for you…
サクラshower
Are you allright?
ENDLESS
message from…

わたし自身は、とくにサクラshowerが好きなので、この曲を聴きながら、ジーンときた。

じつはライブの途中、心無い人たちによるハプニングがあった。でも彼女は、それを乗り越え、しっかり最後まで歌いきった。夢に向かって歩き始めた彼女の意志の強さを改めて感じた。

さっき、別の関係者から、このハプニングでショックを受けているらしい、と聞いたが、なにもショックを受けることなんかないさ。
大事なのは、過去よりも今。
今、夢に向かっている、という姿勢が大事なんだと思う。

彼女のステージはすばらしかった。
感動した。
また、聴きたいと思った。

今回は小さなライブハウスだけど、やがて、武道館や東京ドームをいっぱいにする日がくるかもしれない、そんな大スターになってもおかしくないと、彼女の歌声を聞きながら夢想した。

だから、負けるなcherry!
俺たちファンがついている!!

こちらからサクラshowerを聞くことが出来ます。

http://tmmp.co.jp/blog/music/cherry.m4a

(2005/11/24)

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