2008年2月11日月曜日

三浦恵美里さんと再会

世界的な冒険スキーヤー、三浦雄一郎さんの長女、恵美里さんと今夜、久しぶりに再会した。トレーニング施設などをそろえた新しい事務所(MIURAベースキャンプ)を都内の千駄ヶ谷にオープンし、きょうがマスコミ向けのお披露目パーティーだったのだ。

先日、以下のようなご案内をいただいていた。


〈梅花の候、立春とは名ばかりの寒さですが、如何お過ごしでしょうか?
昨年末に引越しました新事務所、その名も「MIURA BASE CAMP」ですが、ようやく低酸素・高酸素ルームの設置が完了し、試運転が始まりました。この低酸素室はエベレスト・ベースキャンプの標高5800メートルまで酸素濃度をコントロールでき、トップアスリートから中高年まで様々な形の効果あるトレーニングが可能です。また高酸素室では酸素濃度を38パーセントまであげ、ハイパワー・トレーニングやリラックスゼーション・プログラムなどを行っていく予定です。
つきましては、2月18日(金曜日)をプレス&関係者オープン・ディといたしまし、施設をはじめ今後の活動予定のご説明、実際に低酸素・高酸素室を体験いただけるようセッションを開催いたします。また各セッション後にお飲み物と軽食をご準備いたしますので、三浦雄一郎をはじめ私どもスタッフとともに気軽にお楽しみいただければ幸いです。是非お待ちしております
2005年2月吉日
三浦雄一郎 & ミウラ・ドルフィンズ スタッフ一同〉

先輩記者と一緒にベースキャンプを訪ねると、恵美里さんが人懐っこい笑顔で迎えてくれた。

「シゲさんが、一番最初に記事を書いてくれたんですよ」。恵美里さんは、僕のことをまわりのスタッフや先輩記者に、そう紹介してくれた。

冨士山直滑降、エベレスト大滑降(ギネスブック掲載)など、世の中をアッといわせてきた、僕らのヒーロー、雄一郎さんは2年前の2003年5月、世界最年長(70歳)でエベレスト登頂にも成功した。これもギネスに載った。
僕は、この雄一郎さんのチャレンジ(70歳でエベレスト登頂に挑む計画)を、たしか1、2年前に大きく報じたのだ。

このことを、恵美里さんはいまだに感謝しているような口ぶりだった。「恵美里さんて、ホント、いい人なんだよなあ。僕のほうがあのとき、スクープを書かせてもらえて感謝しなくちゃいけないのに」。

恵美里さんの案内で、ベースキャンプ1階にある「低酸素トレーニングルーム」に行くと、雄一郎さんの姿が見えた。すると、恵美里さんが「おとうさん、シゲさんです。ほら…」と紹介してくれた。

雄一郎さんとお会いしたのは、10年ぶりぐらいだったろうか。
雄一郎さんが、平成維新の会から参院選に出馬したとき、僕は1日密着ルポをした。青森など東北数県を遊説する姿を追いかけた。

あの日の早朝、羽田空港で、でっかい荷物を背負いながら行ったり来たりしている恵美里さんがいた。彼女は、父親の秘書兼、自身も比例区から出馬している候補者でもあった。

汗だくになりながら走り回る彼女の姿が、いまも目に焼きついている。
なんて懸命な人なんだろう、と思った。

最初の遊説地、青森市で選挙カーに一緒に乗った。
マイクからの第一声は、「北海道のみなさん、こんにちわ!」
(えっ、ここ青森だよ)
思わず、同乗したスタッフもみんなズッコケテしまったが、和気あいあい、楽しい取材だった。

繁華街では車を降り、候補者2人(雄一郎さんと恵美里さん)が詰めかけた聴衆と握手し、スピーチ。

そのときの恵美恵さんのたすき姿も、いまだによく覚えている。

この日の遊説は、とにかく時間に追われ、慌しかった。最後、盛岡だったか、仙台だったか、帰りの新幹線の時間にギリギリ、全員ダッシュでやっと飛び乗ることができた。

恵美里さんとは同い年だったが、僕と違って、彼女は12歳から米国に留学し、すごく国際的センスの豊な人だった。「四字熟語が苦手」なんて冗談めいて言うけど。
帰りに新幹線の中で、ずっと恵美里さんと話しながら帰ってきた。僕は彼女のことを、「すごくしっかりした人。自分のやりたいことを、キチンと持っていて、それに向かって歩もうとしている」と感じた。

選挙後は、ヨットレースの最高峰「アメリカズカップ」のニッポンチャレンジ・チームの広報担当の仕事で海外にいることが多かったが、国内に戻ってきたときに、「35の会」(昭和35年生まれが35歳になる年に旗揚げした)に誘って、一緒にカラオケに行ったこともあった。

その後、ふと、「そうだ、最近会ってなかったから、どうしてるかな?」と恵美里さんに会いにいき、雑談しているうちに、「そうそう、父が70歳でエベレスト登頂を計画しているんですよ」と聞かされたのだ。

「えー、それはすごいよ。記事、書いていいの?」
「いいですよ。父も喜ぶと思うから」

たしか、こんなやりとりがあったような気がする。


(2005/2/18)

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